『コトラーのプロフェッショナル・サービス・マーケティング』 第1章 プロフェッショナル・サービスのためのマーケティング

『コトラーのプロフェッショナル・サービス・マーケティング』

第1章 プロフェッショナル・サービスのためのマーケティング

本書は主に、法律、医療、経営コンサルティング、建築、エンジニアリングといった分野の専門家に焦点を当てている。

こうした専門家が近年、直面している問題点。

1)法律や倫理綱領の改正

2)専門家の供給過多

3)異なる職種間のあいまいな境界線

4)専門家に対する不満の増大

5)技術の急速な変化

 

マーケティングとは。

ドラッカーが指摘しているように「マーケティングの目的は販売活動を不要にすること」。

1)マーケティングは管理プロセスであり、目標達成のために入念に策定されたプログラムの一環として実施されるもの

2)対象として選んだ顧客グループのニーズ(必要性)とウォンツ(欲求)と需要に基づいて行われる活動

3)サービスに対する「交換」

4)対象市場を選択すること、あらゆるニーズに応えるものではない

5)顧客志向であって売り手志向ではない

6)顧客に絶えず満足を与えつづける必要がある

7)顧客と長期的な関係構築が必須

 

マーケティングの7Pとは。

製品(プロダクト)

・品質

・特徴

・オプション

・スタイル

・パッケージ

・サイズ

・サービス

・保証

・返品

・ブランド

 

価格(プライス)

・標準価格

・ディスカウント

・値引き

・支払期間

・取引条件

 

流通(プレイス)

・チャネル

・ターゲット市場

・立地

・在庫

・配送

 

プロモーション

・広告

・人的販売

・販売促進

・PR

 

物的証拠(フィジカル・エビデンス)

・物の配置

・素材

・形、ライン

・照明

・色

・温度

・雑音

 

プロセス

・方針と手順

・生産=納品スケジュール

・教育、報奨制度

 

人(ピープル)

・提供者

・顧客

・スタッフ

 

プロフェッショナル・サービスのマーケティングに特有な点。

・サービスが無形材であるため、品質評価がむずかしい。ゆえに、正しい選択をしたという安心感を顧客に与える必要がある

・経験を示さなければ顧客を獲得できない、という事実がある

・差別化がむずかしい

・品質管理の維持

・顧客は専門家を、どのような人物なのか知りたいと考える

 

まず、市場をはっきりと特定し、特定ニーズに焦点を絞る。顧客の現実、ニーズ、欲求、満足について調査し長期的な関係を築くことに重点を置く。首尾一貫した姿勢で絶えずサービスを改善し、顧客満足を高める。こういった活動を組織全体で確立していくことが大切。