月刊『致知』4月号に学ぶ

致知の表紙

人間学を学ぶ月刊誌『致知』。4月号の特集は「運と徳」だ。建築家の隈研吾さんと北海道日本ハムファイターズ監督の栗山秀樹さんの対談がある。

隈さんは、事務所を始めた1987年、32歳のころ。東京での仕事がゼロだったという。「こんなに時間があるのなら、とりあえず心配ごとはすべて置いて全国のいろいろなところを旅してみよう」と地方の町や村を回った。高知県の町では公衆便所を設計したそうだ。隈さんは「この10年間の体験があったおかげで、僕は仕事が来ないことが怖くありません。仕事がないのは、むしろ一つのチャンスだと前向きに受け止められるようになりました」と言う。講演などを通して学生に言っていること。「仕事がないことが君たちにとって一番のチャンスかもしれないぞ、と。すると学生たちは「そういう話はいままで誰からもおしえてもらったことがありません」という答えがかえってくるという。隈さんの話の中で、学生が一番うなずいてくれるのは、実はこの部分なんだそうだ。

また、「総リード」にはこんな記述もある。
・まず、やるべきことをやる。それによってどんな報酬があるかを考えるのは後回しにする

・人のよくないところは攻めない。困難にあう。失敗する。そういう時は自分に原因がないかを反省する

・徳を高める方法、それは、与えられた環境の中で最高最善の努力をすること。運命を呪わず、不平不満を言わず。

仕事のジャンルを超えて、一流といわれる人たちはこの一点で共通していたそうだ。

先日のイチロー会見でもおなじようなことを話していた。

運と徳を高める根幹。

心したい。