働きたい会社とはどのような組織なのか

「この春、社会人になる新卒内定者が就職先をどう選んだのか」。そんなちょっと気になる書き出しで始まる記事が日経新聞「Deep Insight」に載っていた。見出しは「進化続ける『働きたい会社』」だ。
・安定性や知名度より「成長できる環境がある」を選んだ学生が多い。会社とは「経験を積む場所」であるという。
・若者を巡る変化は日本企業への警鐘でもある。平成時代と重なる「失われた30年」のあいだ、多くの企業は再教育やキャリア形成への支援が手薄だった。その結果、組織は硬直化させた。技術革新は生まれにくくなった。
・『ティール組織』という本の著者、フレディック・ラルー氏はこう指摘する。計画、予算、結果。こうした用語に囲まれ、目標管理と制度評価、階層構造の中で生きる現代人は、イギリス産業革命が起きた18世紀の時代の産物だ。
記事では、日本に存在するテイール組織として岐阜県にある電気設備機器メーカー「未来工業」と、「ほぼ日」をあげる。
ティールとは「青緑色」のこと。個々人に意思決定権があり、存在目的に合わせて進化する。グリーン組織は、リーダーはいるが、個々人の支援に重きを置く。人間関係を重視する。オレンジ組織は、上意下達型で効率性と結果重視。現在最も企業数が多いタイプ。アンバー(こはく)組織は、軍隊的。規律を重視する。レッド組織は、リーダーには圧倒的な権力がある。
どのような組織が働きやすく、成果をあげられるのだろうか。モノの生産から情報の時代に比重が移る今、企業の試行錯誤がつづく。