日本電産の永守重信会長のメッセージ

日本電産会長兼CEOである永守重信さんが日経新聞のインタビューに答えている記事に引き込まれた。

・2030年に世界の主な工場が完全自動になるとみている。2050年時点で世界人口を100億人として、その5倍の500億台のロボットが働く時代が来る。ドローンによる配送も進むだろう。

・たとえば、都心部のビルの中でも工場生産ができるようになる。店先で注文を受けたら即座にそのパンを自動でつくり温かいまま提供するといったようなことが想定できる。外科手術もロボットがやることになるだろう。

2030年には大きな社会変革が起き、時間軸そのものが変化するだろう。これまで開発から生産まで10年単位で考えていた製品が、今後は1年ごとに考える必要がある。特に自動車は新製品が年に4回出てもおかしくない。電気自動車に移行することで、テレビや携帯電話のように車は汎用品化し、価格は1/5になる。

日本電産は100年後も成長するソリューションの会社だ。製品の中身は変わっていく。流行を追う必要はない。人のいないところに利というものがある。

最後のカギを握るのが人材だ。大学経営を通じて起業家を育て、エンジニアを経営者にしたい。これまで大学は、ブランドと偏差値重視でペーパーテストのできる人間が重視された。しかし、時代は変わった。大企業にいたら安心というのではない。これからは、自分の道は自分で決める時代だ。

「モーレツ企業」の代表格として時代の先端を走ってきた日本電産。そのトップの語ることばには注視したい。