データテクノロジーによるDT革命の時代がやってくる?

AI、IoT、5Gといった最新技術の登場で社会は大変革期にある。狩猟社会→農業社会→工業社会→情報社会につぐ「ソサエティ5.0」と政府は呼んでいるらしい。この変革は今後長期にわたり続いていくと思われている。

インターネットによるIT革命はメディアや金融・証券・商取引などのビジネスを一変させた。ここにあたらに加わったのがIoTの技術だという。センサーを通して集まる大量のデータは、AIなどの活用を促し、自動運転やドローンなど現実世界の事業モデルを大きく変えようとしている。

中国アリババ集団の会長はこう指摘しているそうだ。「IT革命の時代は終わり、次はデータテクノロジー(DT)による『DT革命』の時代がやってくる」と。

半導体やインターネットが技術革新を促した時代から、データが新しい「産業のコメ」になり、新たな主役交代が起こるというのだ。

ドラッカーは『ネクスト・ソサエティ』(2002年)において次のように述べた「今日IT革命は、産業革命における1820年代の段階にある。(中略)IT革命において、産業革命における蒸気機関に相当するものがコンピュータである。いずれも革命の導火線であり、象徴だった」。その後、鉄道というものが現れて、「世界の経済と社会と政治を一変させた」というのが、ドラッカーの見立てだった。

ここ20年ほどのIT革命と呼ばれたネット化は、ドラッカーに言わせれば「プロセスのルーティン化」だという。昔からあった諸々のプロセスをルーティン化しただけだった。給与計算が短時間でできるようになった。在庫管理もそう。銀行に行くことさえもオンラインで行うことができるようになった。しかし、プロセス自体は変わっていない。大幅な時間の節約とコストの削減があっただけだと指摘している。

しかし、いよいよ次なる大きな革命がやってくるのであろうか。DT革命。自動運転が社会や政治・経済をも変えるのだろうか。

われわれはどう備えればいいのか。

新技術に注目していきたい。