北海道の市町村人口ランキング、2020年の国勢調査の速報値が発表

2020年の国勢調査の速報値が発表された。2020年10月1日現在の北海道総人口は、5,228,885人。5年前の前回調査から15万人あまり、率にして2.8%減少した。

道内市町村別のランキングを見ていこう。上位10市町村。

1位 札幌市 1,975,065人
2位 旭川市 329,513人
3位 函館市 251,271人
4位 苫小牧市 170,234人
5位 帯広市 166,690人
6位 釧路市 165,230人
7位 江別市 121,145人
8位 北見市 115,608人
9位 小樽市 111,422人
10位 千歳市  98,019人

この中で増加しているのは、札幌(1.2%)と江別(0.4%)、千歳(2.5%)のみだ。あとの7市はすべて減少になっている。

下位5市町村はどうか。

179位 音威子府村 706人
178位 神恵内村 870人
177位 西興部村 1,052人
176位 初山別村 1,080人
175位 赤井川村 1,165人

人口が最も少ない市町村は、音威子府村。706人というから、道央圏の高校1校の人数より少ない規模感だ。一方で最も多いのは札幌市。197万人は自治体別でいえば、国内第4位の大都市。

ちなみに、10位以下の顔ぶれを確認しておこう。

11位 室蘭市 82,457人
12位 岩見沢市 79,424人
13位 恵庭市 70,378人
14位 北広島市 58,234人
15位 石狩市 56,934人
16位 登別市 46,447人
17位 北斗市 44.331人
18位 音更町 43,613人
19位 滝川市 39,533人
20位 網走市 35,783人

こうして見てくると、道央圏というか石狩管内が人口が集中していることがよくわかる。唯一「町」でランクインしている音更町は、帯広市に隣接するベットタウン。北斗市も、函館市に隣接する市だ。

石狩管内+小樽のエリア

いわゆる石狩管内と小樽を足した9市町村ではどのくらいになるか。合計して2,510,164人。全道に占める割合は、48.0%にもなる。画像で示した範囲に、実に北海道の人口の約半数が住んでいる計算だ。

札幌市を除く上位20市町村のグラフ

グラフにしてみると、市町村間の違いがよくわかる。旭川・函館が大きく、その後に15万人強の苫小牧・帯広・釧路がつづく。そして、10万人強の江別・北見・小樽が並んでいる。

人口減少数の大きい市町村。

・函館市 マイナス14,708人
・小樽市 マイナス10,502人
・旭川市 マイナス10,092人

人口減少率が大きい市町村。

・月形町 マイナス19.3%
・上砂川町 マイナス18.2%
・夕張市 マイナス17.0%

全体的に見て、炭鉱や水産業など基幹産業が衰退した地域で人口の減少幅が大きくなる傾向が見てとれる。北海道の現在の基幹産業は、観光と農業だ。この内、観光はコロナ禍によって大きく打撃を受けているが、この2つの分野を伸ばしてなんとか衰退をゆるやかにしなければならない。

(2023年3月追記)
釧路市の人口が16万人を割った。釧路の人口のピークは1984(昭和59)年の218,145人。3割ほど減少したことになる。同市では、2002年には太平洋炭鉱が閉山。2021年には製紙工場の撤退や水産業の低迷が続いている。

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