「年輪経営」〜いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長する

本棚にあって、ふと目が留まった一冊。「リストラなしの『年輪経営』」。著者は伊那食品工業(株)の塚越寛会長だ。

同社は二宮尊徳の次のことばを経営戦略の柱にしてきたという。

遠きをはかる者は富み
近くをはかる者は貧す
それ遠きをはかる者は百年のために
杉苗を植う
まして春まきて秋実る物においてをや
故に富有り
近くをはかる者は
春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく
故に貧窮す

このことばにふれた時、次の一文を思い出した。

積善の家には、必ず余慶あり。
積不善の家には、必ず余殃(おう・禍)あり。

目の前の利益ばかりを追ってはいけない。時々は、長期的な視点に立って現在を省みたい。

さあ、後半戦のスタートだ。

ともにがんばっていきたい。