「前田真三 風景の源流」展を見る

展覧会の入り口部分

東川町の「東川町文化ギャラリー」で開催されている「前田真三 風景の源流」展を見に行ってきた。この展覧会は風景写真の第一人者である前田真三(1922-1998)の生誕100年を記念してのものである。

会場となる東川町文化ギャラリー
いくつものテーマに沿って写真が並ぶ

会場では「ふるさとの原風景」や「写真家への道」といったいくつかのテーマに沿って、作品が100点、並べられている。

氏が愛用していた品々も

写真作品だけではなく、愛用品の一部や、撮影メモなども展示されている。なつかしいポジフィルムといったものも、置かれていた。

愛用していた中大判カメラと

会場では「ジー、ッチャ」というシャッターを切る音が、時折り響く。どんな想いでファインダーをのぞいていたのか、短くも心に響くメッセージもそえられている。

印象的だったのは、当時、カメラマンとして生計を立て行くのがなかなか難しかったころ、株式会社丹渓の代表取締役としてスーツを着用していたというくだりだ。「写真家」ではなくひとりのビジネスマンとして、悪戦苦闘しながら活路を見出していたという。

そんな先人のおかげで、美瑛の丘風景が見出され、今日のブームを支えている。

展覧会は2022年の5月28日(土)まで開催。それ以降は、会場を美瑛町の「丘のまち交流館bi.yell」に移して6月3日から7月31日まで。また、「フォトギャラリー拓真館」では6月3日から2023年の1月下旬まで開催される予定だそう。

氏の没後24年が経過しても、決して色あせることのない作品に出会える。