音のない水族館〜おたる水族館のあっぱれニュース

北海道新聞夕刊の一面コラム「今日の話題」にあっぱれな話題が載っていた。
「音のない水族館」と題された内容。小樽市の「おたる水族館」で7月、初の企画として、BGMや館内放送など機械を通じた音をすべて停止したイベントが開催されたというニュースだ。特定の音に苦痛を感じる障害「聴覚過敏」に配慮したものだという。
きっかけは「水族館が大好きな息子が、イルカショーだけは見られないんです」というメールが送られてきた。メールの差出人は未就学男児の母親。3年前のことだったそうだ。何度もショーの会場前まで行くが、音を聞くとパニックになる。苦しんでいる子どもがいることを、ただ知ってほしいとの趣旨だった。
このメールを読んだ小樽水族館公社の取締役が動いた。差出人の母親と連絡をとり、音のないイベント実施をスタッフと相談した。
イベント開催当日。最前列には小学2年生になった少年が、とびきりの笑顔で座っていた。
おたる水族館では「さらに工夫して、どんな人でも楽しめる水族館にしたい」と語る。
すばらしい取り組みだと思った。佐藤宏光記者の署名記事だった。