「設計事務所白書2022」から全国の組織設計会社の実力を知る、そのランキング

『日経アーキテクチャ』という建築業界に特化した専門雑誌、2022年9月8日号に「設計事務所白書2022」が特集されていた。設計会社の経営動向調査。総合売上高ランキングや部門別の売上高などが調査されており、各事務所の特徴が見えてくる。記事では、独立系とグループ系とを合わせて集計していたが、ここではその2つを分けておきたい。

■独立系設計事務所の売上高ランキング 2021年決算 トップ15
1位 日建設計 479億円
2位 日本設計 176億円
3位 梓設計 123億円
4位 久米設計 116億円
5位 山下設計 75億円
6位 日企設計 70億円
7位 安井建築 70億円
8位 佐藤総合 68億円
9位 大建設計 67億円
10位 東畑建築 65億円
11位 石本建築 62億円
12位 RIA 59億円
13位 松田平田 56億円
14位 類設計 51億円
15位 あい設計 41億円

各社の特徴を見るために、最も売上高の多い建物用途とその金額を見てみよう。

日建設計は「事務所」部門が最も多く219億円。総売上高の45%を占める。2位の日本設計も同様、事務所部門で83億円と約5割を占める。3位の梓設計は「生産設備」で20億円。4位の久米設計は事務所で30億円。5位の山下設計は「庁舎」部門で17億円。

ちなみに、「住宅」部門が強いのは6位の日企設計で32億円。「教育・研究施設」が強いのは、東畑建築と石本建築の2社となっている。

いわゆる「大手組織設計会社」とはこの15社のことをさすのだろう。

ぜんぜん本文とは関係ないけれど、みごとに社名が漢字ばかりが並ぶ。カタカナの社名はごくわずか。歴史を感じる業界だ。

つづいて建物用途別売上高のトップ10

■庁舎 売上高ランキング トップ10
1位 山下設計 17億円
2位 佐藤総合 16
3位 久米設計 10
4位 大建設計 10
5位 梓設計  10
6位 石本建築 9
7位 東畑建築 8
8位 日建設計 8
9位 日本設計 7
10位 あい設計 7

■文化施設 売上高ランキング トップ10
1位 日建設計 21億円
2位 佐藤総合  13
3位 久米設計  11
4位 日本設計 9
5位 石本建築 7
6位 山下設計 7
7位 東畑建築 6
8位 梓設計 6
9位 INA 6
10位 RIA 6

■教育・研究施設 売上高ランキング トップ10
1位 類設計室 30億円
2位 綜企画 27
3位 石本建築 24
4位 日建設計 22
5位 東畑建築 17
6位 久米設計 16
7位 山下設計 16
8位 三菱地所設計 16
9位 日本設計 14
10位 安井建築 14

売上のランキングがつづいた。次に資格者の数を見てみよう。

■一級建築士の数 ランキング トップ10
1位 日建設計 983人
2位 日本設計 515
3位 久米設計 363
4位 山下設計 266
5位 石本建築 217
6位 大建設計 210
7位 東畑建築 210
8位 松田平田 205
9位 安井建築 204
10位 あい設計 140

ちなみに、グループ系の会社もあげておこう。
■グループ系設計事務所の売上高ランキング 2021年決算
1位 NTTファシリティーズ 211億円
2位 三菱地所設計 199億円
3位 JR東日本建築設計 103億円
4位 東急設計 47億円
5位 日立建設設計 42億円

あまり関係ないかもしれないが、「創業年」でランキングをつくってみた。

1位 日建設計 1900年/明治33年
2位 石本建築 1927年/昭和2年
3位 山下設計 1928年/昭和3年
4位 松田平田 1931年/昭和6年
5位 久米設計 1932年/昭和7年
5位 東畑建築    〃
7位 佐藤総合 1945年/昭和20年
8位 梓設計  1946年/昭和21年
9位 大建設計 1948年/昭和23年
10位 日本設計 1967年/昭和42年

業界最大手の日建設計はさすがの社歴。つづいて昭和ひと桁の、まもなく100周年を迎える老舗事務所が並ぶ。意外にも、日本設計はずっと後になって設立された会社だ。それでも、創業55年と一般の会社に比べれば、充分に長い。