78歳の親が「奨学金をやっと完済」という投稿

新聞の夕刊、投書欄。「根室管内・無職、男78歳」という人からの話に、人生の深いところに感じ入った。見出しは「奨学金をやっと完済」である。
いわく「息子と娘が大学に入った時。経済的に楽ではないわが家は仕送りで大変でした。町や地域の金融機関から奨学金を借り、学生支援機構からも融通してもらい、2人を大学院まで出すことができました。子どもに返済させるのは忍びなく、妻と相談して親のわれわれが負担することとしました。それから20年近く、今年6月に末にようやく返済終了となりました。今、2人は本州の研究機関で働いています。900万円弱の借金からやっと解放されました。乾杯!」とあった。
いやいや、なんとも大変で、ご苦労なことであっただろう。なんといっても御年78歳である。20年前ということだから、58歳ごろから返済が始まったのかもしれない。よくぞ、人生後期の20年間を耐え忍んで払い終えたものだ。こころからあっぱれと「おつかれさま」と声をかけてあげたい気持ちになった。
いろいろな思いが錯綜する内容ではあるが、「努力の人」としてこの男性にオマージュを贈りたい。