『北海道の鉄道旅大図鑑』天夢人発行、山と溪谷社発売を読む

『北海道の鉄道旅大図鑑』天夢人発行、山と溪谷社発売を読む

北の大地をつなぐ、19の路線と418の駅を完全網羅した『北海道の鉄道旅大図鑑』というガイド本を読む。

わたしは特段、鉄道ファンではない。

だが、世の中には鉄道マニアが多く、乗ってたのしむ「乗り鉄」や、写真を撮ってたのしむ「撮り鉄」などの存在を見てきた。

したがって、この手のガイド本にも一定のファンがいて、なおかつ、われわれ道民が普段知らないことの価値が書かれていて、驚く。

この本にもそうしたあたらしい発見が随所にあっておもしろかった。

以下、忘備録としてメモしておきたい。

・白老〜沼ノ端間の28.736キロは、日本の鉄道で最も長い直線区間。直線が多い新幹線でも最長は白石蔵王〜仙台間で25.7キロ。室蘭本線はそれさえしのぐ。ちなみに道路の直線最長日本一はやはり北海道にあり、国道12号の美唄市〜滝川市間の29.7キロとされている。

・北海道の駅舎建築では最古のものとされるのが、旧室蘭駅舎。1912年に建てられ、移築・保存されている。寄棟(よせむね)造りの木造2階建で、国登録有形文化財に登録されている。

・伊達市にある「北船岡駅」は、日本で最も海に近い駅のひとつ。

・豊浦町の「小幌駅」は、日本で最も行きにくい秘境駅として知られる。

・日本の最北端・稚内を目指す宗谷本線は、旭川以北に唯一残された鉄道路線となった。名寄駅は時計盤を戴いた赤い屋根の大きな木造駅舎は名駅舎として評価が高い。

・豊富から抜海(ばっかい)にかけては、民家ひとつないサロベツ原野の中を走る。宗谷本線随一の絶景は、抜海を過ぎてまもなく海岸段丘から望む利尻山の姿だ。日本百名山にも選定される標高1,721メートルの高まりが日本海の海抜0メートルからすっくとそそり立つ姿は、掛け値なしの絶景車窓ポイントだ。

・遠軽駅ではスイッチバックする。もともとこの駅は石北本線と名寄本線が三方から接続するターミナル駅だった。ところが1989年、北側に延びていた名寄本線が廃止。遠軽駅で折り返す石北本線のみが残され、国内では珍しい平面型のスイッチバックの駅になった。

・根室本線の落合〜新得間の狩勝峠越えは旧線が「日本三大車窓」のひとつとされた絶景区間。

・根室本線の終着駅近く、落石付近では海岸段丘の上を列車が走る。まわりに人家はひとつもない荒涼とした「花咲線」でしか見られない、日本離れした風景が広がっている。

第3章では、なんと、北海道のJR全駅が図鑑として収められている。2019年8月現在ということで、その数418。すべての駅舎の写真がある。

すごい仕事だ。

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